こんにちは。「私」こと,えがきやLLCのCEOです。
浅はかな考えから,法人設立の苦労を見誤った私でしたが,ネット上の定款作成支援サービスに助けられて約三週間(待ち時間がほとんどで,実際の作業は数日程度)で法人の登記を完了することができました。ここからは,合同会社の設立の手順や内容を振り返ってまいります。
はじめに合同会社の設立にあたり,どんなことを行ったかを大まかにまとめてみます。
会社設立時の状況
会社を退職した当初は「転職を第一」と考えて仕事を探していましたが、約1ヶ月、よい募集が見つからず、加えて前職と同じような仕事に就くことに抵抗が募ってきました。そこで起業を決意したわけですが、当時の私は失業給付金、および社会保険については次のような状況でありました。それぞれ、会社設立後にしなければならない手続きがあります。
- 失業給付金
受給資格の第1回目の認定済み
受給資格決定後の7日間の待機期間は経過済
給付制限を受けた(=自己都合退職)場合の最初の1ヶ月を経過した
→ 起業したことで、失業給付金の受給資格を喪失。ハローワークへ手続き。
→ 就職ではなく、起業であっても再就職手当の受給資格ができた。ハローワークへ手続き。 - 会社を退職した後,年金は夫婦ともに国民年金へ変更済み
→ 起業した会社で厚生年金へ再加入。所管の年金事務所へ手続き。 - 会社を退職した後,健康保険は会社の任意継続を利用して2年間を上限に継続
→起業した会社で協会けんぽに加入。奥さんを被扶養者として追加。所管の年金事務所へ手続き。
起業を決意した後、登記手続などを調べながら、「人生を楽しむ法人」というコンセプトを実現するため、次の三点を決めました。
- 会社形態を「合同会社」とすること。
- 会社の名前を「合同会社えがきや」とすること。
- 定款に記載する新しい会社の事業内容は、イラスト制作を主軸としながら、動画や他のデジタルコンテンツの制作もできるように幅広く記載すること。その中には、趣味の酒肴について、各地を取材して情報を発信することも念頭に置く。またイラスト制作事業等の収益が安定するまで、主にETFへの投資を通じた財務収益を得るため、「有価証券の投資」を事業内容として記載する。
ここまでは、あくまで頭の中にあった計画です。これらを定款として法人登記し、実際に合同会社を設立するまでに私が行ったことは以下のようになっています。
合同会社設立にあたり行ったこと
以上は会社の設立にあたり必要であった手続きを時系列で並べてみたものです。とはいえ、それぞれの手順が「何のために何をしているのか」が分かりにくいと思います。そこで、役所への届出や申請について①法人の登記、②失業保険、③税務、④健康保険・年金の4つのカテゴリに分類してみました。
時点 | ①法人登記 | ②失業保険 | ③税務 | ④健康保険・年金 |
---|---|---|---|---|
失業 求職中 | 再雇用手当の受給要件 | 会社の健康保険を任意継続 国民年金へ加入 | ||
会社設立を決心 | 会社形態、社名、 事業内容を決定 | |||
会社設立の準備 | バーチャルオフィス | |||
独自ドメインの取得とHP開設 | ||||
登記申請書類の作成 | ||||
会社印鑑の用意 | ||||
代表者の印鑑証明を取得 | ||||
資本金の入金 | ||||
電子定款の証明書付与 | ||||
登記 | 法務局へ登記申請 | 失業給付金の資格喪失 | ||
登記完了 | 登記簿謄本の取得 | 資格喪失を届出 再雇用手当の申請 | ||
印鑑カード交付 | ||||
会社印の印鑑証明取得 | ||||
会社設立後の届出 | 税務署 法人設立届ほか | |||
県税事務所 法人設立届 | ||||
区役所 法人設立届 | ||||
年金事務所 厚生年金への再加入 協会かんぽへの加入 (扶養家族と共に) | ||||
会社設立から1ヶ月後 | 再雇用手当 1ヶ月後の稼働確認 |
終わってみれば特別に難しいことはなかったのですが,順序や依存関係がよく分からずに書類に振り回されていた感があります。もしもできるのであれば,上のリストを1ヶ月前の私へ送ってあげたいくらいです。
この他,会社を設立されるのであればマイナンバーカードの取得を検討するとよいと思います。
デジタル庁の“法人設立ワンストップサービス”の利用にあたってはマイナンバーカードが個人の認証,および提出書類への電子署名に使われます。この法人設立ワンストップサービスは,法人の登記申請もサポートしているため,管轄の法務局へ出向いて申請書を提出する必要はなく,自宅から申請が可能です。私はコレを知らずに登記申請書類を法務局へ持っていきましたが,自分の会社を作る際のある種のセレモニーとして良い思い出になりました。
次回の記事から,これらを一つずつ振り返ってまいります。
えがきやLLC
CEO
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