こんにちは。「私」こと,えがきやLLCのCEOです。
前々回,前回と福岡の地酒専門店「和酒処 酒峰」「和酒処 小料理 酒幸]をご紹介しました。今回は,その姉妹店といえる「和酒処 酒虹」をご紹介しようと思います。
和酒処 博多 酒虹
福岡県福岡市中央区春吉1-5-9 タカラビル 3F
080-9109-7670
以下,私の個人的な感想,解釈によるご紹介となります。店,および店主のお考えを代弁しているわけではないことをご承知おきください。
福岡市中央区春吉の柳橋連合市場は,「博多の台所」とされる町の中にある魚市場です。その市場の一角にあるビルの三階に「和酒処 酒虹」があります。古いビルの階段を上がり扉を開けるには少し勇気が必要ですが,その先には気軽に良質な日本酒を楽しめる空間が待っています。扉を開けると,カウンター席主体でテーブル席もある店内が広がっています。
同店の店主は,「和酒処 酒峰」の店主の奥様です。最上級の日本酒体験を提供する旗艦店「酒峰」に対して,よりカジュアルに日本酒と料理を楽しんでもらうことを目的とされています。「酒虹で日本酒に親しみ興味を持ってもらい,酒峰でその奥深さと頂の高さを知ってもらう」といったところでしょうか。実際,私も最初に訪れたのはこちらの酒虹さんの方でした。
酒虹さんの特徴は,時間制のセルフサービス飲み放題の仕組みです。入店して席に案内されると,初めての来店時には店の説明があります。飲み放題はだいたい3つのコースと時間の設定となっています。
① 飲み放題コース(主に有名蔵元の純米酒と焼酎)
② プレミアム飲み放題コース ①に吟醸・大吟醸クラス,あるいは稀少焼酎が追加されるプレミアムコース
③ スーパープレミアム飲み放題 ②にクラフトビールが追加
上記,取材時点の状況です。飲み放題のコースの内容や金額,ルールは,入店の際に詳しく説明されますので,その時点のコース内容をお店で必ずご確認ください。これらのコースのいずれかと90分,あるいは120分の制限時間を選びます。仕組みが分かったところで,制限時間と飲み放題のコースを注文します。なお,フードの注文がお一人あたり一品必要となります。注文すると,飲み放題の酒用のグラス,お冷や用のグラス,お冷やのボトルが卓上に置かれて,飲み放題が開始となります。酒用グラスの交換は有料です。常連の皆さんは,お冷や用の水を酒用のグラスへ注いでそれを呑み,グラスをゆすぐ代わりとしています。
なお,「飲み放題コースを使うほどたくさん飲む気分ではない」という方には,単品でお酒を注文することもできます。単品注文では,飲み放題の対象でない上級酒を選ぶことができます。この中には同店のために特別にあつらえた「別注品」もありますので,そちらもぜひ試していただきたいです。注文できる銘柄は,メニューに書かれていますので,来店時にメニューを確認してください。
飲み放題の対象のボトルの銘柄は,その時々で入れ替わります。ボトルが空(から)になると,同じ銘柄がなければ,別の銘柄に入れ替わります。店主のいたずらか,「こんな銘柄が入っているのか!?」と驚くようなボトルがしらっと入っていたりします。文字通り,一期一会です。人気の銘柄は,どんどん減っていきます。また,無名ですがとんでもなく美味しい銘柄がこっそり入っていたりしますので,少量でもすべてのボトルを試して,新しい銘柄との出会いを見つけることをお薦めします。
ここからは,取材した日のプレミアム飲み放題コースでの飲み放題対象を見てまいりましょう。
同店は店主がお一人で店を切り盛りされています。ワンオペやセルフの飲み放題,グラスの交換なしといった工夫によりコストを下げ,その分,価格を低く設定しているのでしょう。これらに納得できれば,銘酒の数々を存分に呑むことができるのです。
市場の上という場所にありますので,フードは「お刺身盛り合わせ」がお薦めです。その他,フードのメニューの内容は時々変わりますのでその都度,メニューをご確認ください。今回,うかがった際は「豆腐一丁をまるごと使った肉豆腐」をいただきました。いずれの料理も良質な食材,とくに九州の食材にこだわった料理が多く,いずれも家庭料理や街の洋食屋さんを思い出させる安心する味付けです。酒の肴として,とても良く合っていますし,食事としてもボリュームがあります。ワンオペの都合,混雑時には料理が遅くなることもありますので,刺身盛り合わせなどは,予約時に先に頼んでおくと,来店時に合わせて用意しておいてもらえると思います。
この辺りで,かなり酔ってしまいました。同店はビルの3階にありますが,建物が古くエレベーターがありません。帰る際は自分の足で階段を降りなければいけませんので,呑みすぎて足下が不如意にならないように気をつけてください。店主曰く,「まだ階段から落ちた人はいません」とのこと。最初の転落者にならないように,帰り道のことをよく考えましょう。名残惜しいですが,今回はここまでとなります。
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同店は,カウンターに隣り合った他のお客様と気さくに話ができるよい雰囲気の店です。これまでも気持ちの良い会話をする機会が何度もありましたが,今回,取材のために伺った際も,隣の席に座っていた紳士とお連れの方とお話をすることができました。隣の老紳士は,良酒に顔をほころばせながら,「私は75歳になりますが,まだ現役で働いているんですよ」とおっしゃっていました。その顔は柔和でいて,どこか誇らしくもありました。人生の大先輩が,現役で仕事もお酒も楽しんでいらっしゃるのですから,私などまだまだです。頑張ります。
えがきやLLC
CEO
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