以前にランチを紹介した馬車道「つる屋」さんのディナーメニューを紹介いたします。
つる屋 馬車道店
神奈川県横浜市中区弁天通4−67−1 馬車道スクエアビル 2F
Tel: 045-264-4029
Twitter: 馬車道つる屋 eiichi
その後,何度も通っているのですが,美味しいお肉と一緒にお酒を飲み過ぎて,毎回,肝心なところで写真を撮り忘れるため,取材になっておりませんでした。今回も,お肉の部位のメモを完全に忘れてしまっておりますが,せめて写真だけでも掲載しようと思います。
なお,以下に掲載するお酒の銘柄は時に応じて仕入れられているもので,常に置かれているわけではありません。ご注意ください。
馬車道「つる屋」ディナーメニュー
コースメニューから「壱」を選びました。これに合わせて飲み放題メニューをつけます。
飲み放題は,店内の開栓済みの日本酒などを自由に呑むことができます。保冷ケースを覗いて自分で選ぶもよし,お店の人にお薦めを聞くのもよしです。銘柄を言えば,新しいグラスに注いでくれます。
昨今の和牛価格の高騰のため,少々お高いと感じるかもしれませんが,品質に見合う良心的な価格だと思います。
飲み放題を使わないときのドリンクメニューも載せておきます。
当日,提供される部位は次のようになっていました。
では,コース料理の開始です。お酒も,食事に合わせてご店主に選んでいただくことにしました。
こちらのお店では備長炭で炙ります。
最初のお肉がまいりました。各お肉の部位の説明がメモできていませんでした。痛恨のミスです。
1杯目の日本酒には,ご店主のお薦め「而今 大吟醸(三重県産山田錦 精米歩合40%)」を開栓してもらいました。こちらのお店は松坂牛によく合う,同じ三重県の日本酒をよく取りそろえられています。
上品な吟醸香,濃厚な甘み,わりと強めの辛みが順番に鼻と口に広がります。開栓直後ということで,グラスの中で空気に触れていくにつれて,わずかな時間の間に香りと味がこなれて一体になっていきました。開栓から少し置いた後で味わうと,より美味しく味わえるお酒でしょう。
2杯目も同じく三重県のお酒「作 槐山一滴水 純米大吟醸 山田錦 精米歩合 40% 」を開栓いただきました。こちらも華やかな吟醸香,きれいな甘み,適度の辛みが口に広がります。肉の後味をすっきり消し去り,その後でも,なお酒の後味が心地よく口の中に残ります。美酒なのですが,やはり少し置いた方が真価を発揮しそうな味わいでした。
開栓してから少し置いた別のボトルを3杯目として注いでいただきました。
「作 なぐわし 東条・山田錦 精米歩合45%」です。
香り,甘みとうま味,辛みのすべてほどよく絡み合い,しっかり濃厚な味わいが楽しめます。これだけを,ずっと呑んでいてもよいくらいの甘露です。
さて,次のお肉がやってきました。
炭火で炙ると甘く香気が強い脂が口の中にとろけだし,赤身部分からは,やや熟成した感じのうま味が出てきます。この味に合うお酒として出てきたのが…
「作 純米吟醸原酒 proto type J」(山田錦 精米歩合55%)でした。
とても果実感のある口当たりの良い軽い感じの印象です。
ボトルにかけられた札を裏返してみると,なるほど「梨」のニュアンスだったのですね。その他の味の傾向も記されている通りでした。開栓後に落ち着いたのか,この時は「酸味」はそれほど強く感じませんでした。
さて,本日の最後の炙りの肉が出てまいりました。
こちらに合わせて出てきたお酒は「作 純米吟醸原酒 prototype M」(山田錦 精米歩合55%)です。
prototype J, M の違いは使っている酵母だそうです。
こちらも札を裏返してみると…
記されている通り,ブドウのニュアンスが華やかな口当たりのよいお酒でした。日本酒だと知らずに呑むと,別の果実酒のような錯覚をしそうです。
ここまでが炙り肉のコースの内容となります。
もう少しだけお肉を食べたい気持ちに負けて,「パテ・ド・カンパーニュ」を追加で注文しました。お酒のアテとしてですので,通常の半量にしてもらいました。
ほどよい塩味とスパイスがきいた絶妙の味です。ご主人曰く「レバーを少なめにしている」とのこと。
皿の右上には,やはりこの店で作られている生ハムが添えられています。この生ハムも甘い脂の味と塩で引き締められた赤身の味が強調され,酒の肴にぴったりです。
ちょっとワインを呑みたくなってきたところで,次のお酒が出てきました。
「あんぷれヴゅ ROSE」(純米吟醸 精米歩合50%)です。
このお酒,ほんのりと赤く,ラベルにある通りロゼワインのような見栄えです。
味と吟醸香は,ブドウよりもリンゴのニュアンスが近いでしょうか。
こちらのお酒も日本酒と知らなければ果実酒と間違えそうです。とても甘く,口当たりのよいお酒でした。なお,赤い色は使用している朝紫(黒米)に由来するそうです。
最後に〆のカレーを追加で注文しました。
以前,食べたときはもっとビーフシチューっぽい味でしたが,この時はよりカレーっぽい味でした。とはいえ,しっかりと肉の出汁が含まれた甘みがあり,極上の欧風カレーであることは変わりません。
スパイシーなカレーに添えて,当店自家製のバイスサワーが出てまいりました。強いシソの味と酸味で口の中がリセットされます。
以上となります。
今回,「壱」コースに,パテ・ド・カンパーニュとカレーを追加しましたが,この内容ですと「おまかせ」コースの方がお得になるそうです。肉の炙り以外にいろいろと味わいたい場合は,お店の方と相談して「おまかせ」にするのも良いと思います。
そういえば,店主の父上が経営されている「つる屋 伊勢佐木町店」が,今年で20周年を迎えたそうです。今度は,久しぶりに伊勢佐木町店にも伺ってみようと思います。
/えがきやLLC
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